2024.11.12
シェアリング・エコノミーの時代に
空き部屋を活用した民泊サービス、車や自転車の共有サービス、使う頻度の少ない衣服や家電のレンタルサービスなど、 「シェアリング・エコノミー」の考え方を取り入れたサービスを、さまざまな分野で見聞きするようになりました。 「ものを所有すること」についての感覚が、少しずつ変化しているのを感じます。 そんな中で、「経験」については、いまだに「私のもの」「他人のもの」という明確な線引きがされているようです。 みなさんも「自分で身をもって経験しなければ、それは経験したうちに入らない」といった言葉をよく耳にするのではないでしょうか。 ですが、ライフスタイルや人生観がこれほど多様化している時代において、すべてを経験することはできません。 「あれもこれも」という焦りから、無意識のうちに、経験の数や豊かさを人と比べてしまっているのが、私たちの現状なのだと思います。 結婚、出産、仕事に関して女性のあいだで生まれる溝は、その最たる例と言えるでしょう。 そこで私が提案したいのは、「自分が選ばなかった道は、人に託した道」と考えることです。 「あの人が、自分のかわりに経験してくれた」 人生の選択肢は分かち合うものと考えれば、ほかの人の経験も自分のものとして大切にしよう、そこから学ぼう、という気持ちになれる気がしませんか? はじめは難しく感じるかもしれませんが、人と自分を比べてモヤモヤしたときには、試しにそんなふうに考えてみてください。