2024.08.06
「あえて意見を持たない」という選択肢
突然ですが、質問です。 女性の方が男性よりも収入の多い夫婦について、どう思いますか? 50歳をすぎて独身でいる男性について、どう思いますか? 離婚した夫婦についてどう思いますか? 「事情や人によるから、安易には判断できない」という答えが思い浮かんだ人は、どれくらいいるでしょうか。 現代は、何につけても「良し悪しを決めたがる」社会です。 世の中で起きるさまざまな出来事に口をはさみたくて、誰もがウズウズしています。 ほんとうは、そんな風潮に全員が疲れ切っているのではないか、と思うことがあります。 このような時代において、未知のパワーを秘めているのが、 「あえて何も言わない」「あえて判断を下さない」という態度です。 仏教で言うところの、「正見」の境地です。 意見をもたない、ということは、優柔不断に思えるかもしれませんが、 見方を変えれば、決めつけずに可能性の扉を開いておくことでもあります。 「妻のほうが稼いでいるなんてカッコ悪い」 「50歳をすぎて独身でいるなんて、なにか原因があるにちがいない」 「離婚した夫婦はかわいそう」 私たちが人を裁くとき、その矛先は自分自身にも向けられています。 知らず知らずのうちに、自分で自分を裁いているのです。 本当に正しいかどうかもわからない、凝り固まった受け売りの考え方が、 巡り巡って、あなたを不自由にしていませんか?