2024.10.08
ロシア語の同時通訳者として活躍された
米原万里さんのエッセイ集『旅行者の朝食』に、こんな一文があります。
「初めて目にする食べ物を摂取するかどうかには、その人の無意識の素が出る。」
未知のものに対してどれだけ心が開かれているのか…
好奇心と警戒心のバランス感覚はどのようになっているのか…
米原さんは、ロシア(当時はソ連)の要人の会食に同行するうちに、
彼らの政治的なスタンスと、日本食に対する態度のあいだに、
相関関係があることに気づいたそうです。
みなさんは、未知のものを積極的に試してみたいタイプでしょうか。
それとも、食わず嫌いをするタイプでしょうか。
勧めてきた相手をどのくらい信頼しているか、という要素にも
左右されるかもしれません。
デートで食事をするお店を選ぶ時には、
場所、予算、お店の雰囲気などから考えることが多いかもしれませんが、
相手の人柄を知るためには「食べてみてほしい食事から選ぶ」というのも
一つの案だと思います。