2024.09.10
先日、戦後を代表する女流詩人の新川和江さんが亡くなられました。
恥ずかしながら、これまで新川さんのことを知らなかったので、
代表作である「わたしを束ねないで」という詩について調べてみました。
中学の国語の教科書にも掲載されたことがあるそうですが、
たしかに素晴らしい作品だったので、こちらで紹介したいと思います。
わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
坐すわりきりにさせないでください わたしは風
りんごの木と
泉のありかを知っている風
(一部抜粋)
誰かと人生を共にしたい、
だけど、「妻」「母」という役割だけに自分を押し込めてしまわないか不安…
そんな迷いを抱いている女性に、
「どんな人生の選択をしても、心は自由なのだ」ということ
静かに語りかけてくれている作品です。